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【書評】竹内薫『子供が主役の学校、作りました。』を読んで

竹内薫のいう個人個人に合った個性を生かし、伸ばす教育とは?
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こんにちは!ぽんです!!

本日は、竹内薫さんの『子供が主役の学校、作りました。』を読みましたので、 簡単な概要と自分なりに参考になったことのメモ、それに対する僕なりの考え等を交えて書いていきたいと思います!



1、簡単な概要

本著は、サイエンス作家である竹内薫氏が「日本語」と「英語」と「プログラミング」を教えるスモールスクールを開講するまでの紆余曲折を書いた本です。

流れとしては、メモにも少し書いてありますが、今後生き抜くために必要な力である「英語」と「プログラミング」の重要性を説きながら、現代教育の問題点をいくつか挙げ、「よし!それらを踏まえて実際に開講しよう!」とするも現実の壁や予想もしてなかった問題に直面、、、そんな竹内氏の壮絶な姿が書かれています。

2、メモとちょっとしたコメント

・ 英語ができて損をすることはない

 世界はグローバル化の一途を辿り、世界中で17億5000万人が英語でコミュニケーションを取っている。うち英語ネイティブはわずか3億9000万人だから、母国語の他に英語を喋っている人口が13億6000万人もいる計算になる。世界の総人口は約70億人だから、世界の4分の1の人は、ふつうに英語をしゃべっているわけだ。(本著より)


日本がいかにグローバル化に遅れを取っているかがわかる文章である。
この4分の1という数字。日本の人口でいうと4分の1は1億2千万のうち3千万。それは平成29年度の都道府県別人口割合にて、東京、神奈川、大阪の人口に匹敵する。
この県の人たちが全員英語を話しているとイメージすると、いかに世界で英語が進んでいるかがわかると思う。

テレビゲーム(スマブラでもマリオパーティでもいい)の4人対戦で考えると、1人が英語でコミュニケーションをとっていると言ったらとても身近でわかりやすいかもしれない(笑)


少々極端な例かもしれないが、 この割合は今後ますます増加していくので学ばない手はないということになる。

では、具体的に英語が出来ることについてのメリットはなんなのか?

著者はこう述べている。

  高校入試や大学入試でも英語はほおっておいても、他の科目に注力することができたし、社会人になってからも、海外のビジネスマンとふつうに仕事ができた。今でも英語圏で出版された書物を日本語に翻訳してお金を稼ぐことができる。
 30代の頃はプログラミングで生計を立てていたが、そもそもプログラミング言語は「ほとんど英語そのもの」(同時に「数学」だが、これについては後述)なので、プログラミング言語の習得は実に楽だった。もちろん海外旅行でも心配はない。
 そして、膨大なインターネット情報を英語ですくい上げることができる。(本著より)


思わず「うわっ(もっと勉強してくればよかった。なんでそんな大事なこと教えてくれなかったんだよ、、)」と声を出してしまった方もいるかもしれない。

ここを読めば英語がわかることでとてつもなく視野が広がることがわかるだろう。
それでも子どもの頃は「おれは将来プログラミングやらないからいいや!」「英語使わない仕事につくし!」という人がほとんどだし、自分もその一人だった。

もし子どものうちからやらせたければ、「将来役に立つから!」という言い方では子どもは動かないし、かと言って無理矢理やらせてもモチベーションも上がらず辞めてしまうかもしれない。

ではどうすればいいか?

それは「既存の理解」が重要になってくる。
その子の好きなこと(すでに"好き"という感覚を持っていること)から英語につなげて、「英語を勉強している!」という実感をなるべく持たせないように、体で覚えさせていくことが重要になってくる。この内容に関しては追々記事にするので待っていただきたい。


それともう一つ、『情報』に関して話が出たので見ていただきたい記事がある。こちらはリンガルボックスというサービスを行っている手島さんという方の記事だが、blog.lingualbox.jp中にはネット上の情報はどの言語がどれくらい占めているかなどが書かれている。
英語は52%を占めているのに対して、日本はなんと5.6%。さらに面白いのが日本語記事は日本視点、英語記事はグローバル視点だということ。

日本にいることは幸せなはずなのに、この記事を書いている今は危機感しかありません(笑)

この話をしてほとんどの人は危機感を覚えるかと思いますが、実際に行動に移すのはどれくらいでしょうか。
8割くらいが「でも俺(私)は今幸せだし疲れるしいいや」となると思います(笑)

今ニヤッとしたあなたはどうでしょうか?(って自分にも言い聞かせてます(笑))

・シンギュラリティにどう対処するべきか

  答えは簡単かつ明快だ。人工知能はいずれシンギュラリティを迎えるのだから、その瞬間に備えて、今から準備しておけばいい。具体的には、われわれより頭がいい存在と一緒に仕事をするための準備、と言うことになる。(略)いったいあなたはどうすればいいか?彼(彼女)を襲って壊す(殺す)という選択肢がないことは、もうおわかりいただけたかと思う。機械打ち壊し運動はことごとく失敗してきたのだ!となれば、仲良くやるしかない。そのためには彼女がどういう仕組みで動いているのか、くらいは知っておく必要がある。(略)職場の仲間としてやっていくのが不安だったら、彼女の頭の中を覗いて見ればいい。彼女の頭の中がどうなっているかは、畢竟、プログラミングというものの本質がわからないと理解することができないーそうプログラミングです。(本著より)


 ここで面白いと思ったのは、相手の頭の中を探ろうという考え方である。この心理としては、AIをうまく使ってやろうという気持ちがある。なければ、ロボットはロボット、人間は人間で分業した仕事をひたすらやり、AIの強みをうまく生かし切れず成果も小さいままになる。

ロボットを人とみなし、マネジメントすることでとても強力な"仲間"になり、より大きな成果を生むことが出来るのであれば、ロボットをうまく扱える人材が求められるのではないだろうか。そのためにはプログラミングはやはり欠かせない。

・探究型学習塾の仕組み

(略)探求型の授業は、芋づる式に無数の話題がつながってきて、子どもたちは、好奇心の赴くまま、知識を増やし続ける。
 教師の役割は、そうやって子どもたちの興味が持続するか、どうしたらリサーチができるか(図書館?インターネット?教科書?百科事典?誰かに聞く?)を手助けしながら、一緒に探求することであり、一方的に教科書の中身を黒板に書いてノートを取らせることではない。(本著より)


学校の授業一つ取っても、「できる」だけで終わらせず、「わかる」ところまで行く。その「わかる」と言う感覚(暗黙知から形式知への転換)が「楽しい」し、さらにわかろうと自分から勉強する。その際、ここに書いているように、答えられることは教えてあげるが、自分たちが全く知らない分野等に関しては、子ども自らで調べ、考えれる環境を用意することがとても大切。
 
・本来の"勉強"とは?

(略)いま、私の身となっている知識の多くは、整然と並んだ教科書の丸暗記ではなく、自分の好奇心の赴くまま進んだ探求の結果だったからだ。 自分で考えること。自分で調べること。それが「楽しい」。本来、勉強とは、そう言うものではなかっただろうか。(本著より)


私が小学校の時にこんな学校に行けたらどうなっていたのだろうか。

大学3年になってからここでいう"勉強"の楽しさに気づいた。

「もっと知りたい」「解決したい」「あれはどうなんだろう」を満たすためにバイトを辞め、図書館にこもりっきりになってしまったあの時間はとても楽しかったし、「もっと知りたい」という好奇心の武器を獲得した人は強いと思った。

周りを見ていると、大学に入って気づけただけ良かったのかもしれない、、。


・体を使ってプログラミング  

 プログラミングは論理の訓練になり、自ら物語を紡ぎ出すだけでなく、融合授業を意識することにより、英語や数学の理解も進む。まさに一石三鳥というべきであろう。(本著より)


この学校では年長もしくは小一からプログラミングの実技の授業を行なっている。

プログラミングを英語と一緒に楽しく体で覚えさせることで、プログラミングに対する抵抗がなくなり、体を動かすようにコードを書くことができる

数学ができるようになれば論理的かつ自由に自分の物語を書くことができるようになるのだ。



3、感想

 通して感じたことは、『Yesインターナショナルスクール』は本著でも書かれているが、従来の学校教育のように教科書通りに順番通りかつ合理的に教えていく個性を殺す量産型ロボット排出プロジェクトを行うのではなく、むしろその逆で、カポエイラや音楽の授業のように個人個人に合った教育で個性を尊重し、生かし、伸ばしていくことを大事にしていると感じた。
 今後もこういった学校や塾が増えていけば日本全体の教育観も大きく変化し、IT革命に乗り遅れ、他国にも出し抜かれている日本にも小さな可能性が出てくるのではないだろうか。

今の日本人しか知らないけど、今の日本人は同族嫌悪を含むが基本的に嫌い(笑)